バリ島の安全神話が崩壊してしまってから、1ヶ月が過ぎました。この1ヶ月の間で、今まで見ることや、気づく事がなかった新しいバリの発見をしてきた気がします。
テロの爆弾事件が発生し、不安と恐怖を覚えたまま生活をするのか?と思っていると、周りのバリ人達は普通に、とても普通に生活をしているではないですか。朝市場にいけば、昨日と変わらずにぎわっているし、お祭りやお供え物もきちんと行われている。とたんに、観光客がいなくなってガラーンとするのかと思えば、予定通りにミニバスで観光する人も多く見かけたり、車の数も結構走っていて、3日や4日経ったくらいでは何も変わっていないのが印象的でした。
そうかと思えば、更に数日後には日本の過剰報道によってか、多くの友人から安否の問い合わせが実家に殺到し、帰国命令も(家から)出されそうになっている様子。「そ、そんなー、テロがあったからってすたこらサッサと帰るって気にもなれないよねぇ。こっちの生活だってあるわけだし。」みたいな会話を在住の日本人と話していると、「いやぁ、でもドコドコのダレダレは帰ったらしいよ。」だとか「ドコドコのダレダレさんは会社からドコソコに送られるみたいだよ。」なんて言ってたりして、そんなにバリに居てはまずいのか?と思ってしまい、周りの話に一瞬戸惑ってみたり。
いやいや、それにしてもバリ島の人々は不安におびえた表情をちっともだしません。別に、彼らが何とも思っていないとか、鈍いとか言う訳ではありません。平常心を保てるのです。これは、素晴らしい事だと思いました。テロリストの思う壺になっていないのです。実際は、観光業が収入の殆どを支えているバリ島に観光客が集まらなくなるということは、彼らにとっても明日の生活が危なくなってくるというのに、それほど不安がっていないのです。「お給料が減ってしまうので困る。」と口に出しては言いますが、生きるという事の基本を身をもって知っている彼らは「生きて行ける道は必ずある。」と思っているようです。なんだか、のんびりとしたバリの根源を垣間見た気がしました。
事件後のバリ州政府や国家警察は、本気を出して頑張っている様子です(当たり前だよね)。バリ島内の警備もとても厳しく、各ホテルやお店なども常に24時間体制で警備を配しているところが多く、ある意味以前より安心して過ごせる気もします。バリの人達の生活も、笑顔も、お祈りも以前と変わらず毎日見る事ができるのが、安心して生活できる一番の支えになっているのでしょう。
テロの事件のショックから、不安や恐怖を覚えた後、バリ人たちの温かい心に包まれているのを実感できるバリに居つづけられるのも、周りの人達のお陰なんだな、とバリ人の様に感謝しながら生きている今日この頃です。バリの魅力は、テロリストの爆弾でも吹き飛ばせなかった様ですね。
本当にバリの魅力を知っている人は必ずまた来てくれる。そう願いながら、いつものバリを保ちつづけているバリ人達のためにも、早く多くの観光客がバリに再び訪れる事と、また他の地でもあのような痛ましい事件が2度とおきない事を祈ります。
Nov.2002 by Mariko
|
BaJaトップページ > バリとわたし > あれこれ日記 > 爆弾テロから1ヶ月
|